「計算はできるのに文章題が苦手」
「中学に入って急に数学の点数が下がった」
こうした話は、決して珍しいものではありません。
だけど、この原因を「今の単元の難しさ」だと考えてしまうと、対策はうまくいきません。
私の今までの経験では、算数・数学でつまずく原因は、“今”ではありません。
多くの場合、小学校からの積み重ねのどこかで理解が止まっています。
算数・数学は、少しずつ積み重ねていく教科です。
そのため、テストの点数という「その瞬間の結果」だけを見ていると、どこで止まっているのかが見えにくくなるのです。
実際、私がこれまで関わってきた中でも、お子さまをサポートするときに最初に行っていたのは、「理解しているところまで遡ること」でした。
今できない問題を無理に解こうとするのではなく、きちんと理解できている地点まで戻り、そこから積み直していく。
この方法が、最も確実でした。
ただし、この「どこまで戻ればいいのか」を判断するのは簡単ではありません。そこで、算数から高校数学までの流れを一つの地図として整理した「数学ナビ」を作りました。
数学ナビでは、算数・数学の内容を次の4つに分けています。
A. 生活の中の数字(図形・長さ・広さ)
B. 数の基本と四則計算(自然数から複素数まで)
C. 計算の応用(割合・関数・微積分)
D. 数を読み解く(データ・確率・統計)
それぞれが、小学校低学年からどのように積み重なっていくのかを、一本の流れで確認できるようにしています。
「うちの子は今どこにいるのか」
「中学でつまずいている原因は、以前の段階にあるのか」
そうしたことを確認するための地図として、ご活用ください。
まずは一度、お子さまがどのあたりにいるのかを見てみてください。
眺めるだけでも、見え方が変わるはずです。



だけど、「数学ナビ – 算数から数学まで –」を作った本当の目的は、「つまずいたところを探す」ことではありません。
算数・数学は、できる・できないだけで見てしまうと、どうしても苦手意識につながりやすい教科です。
ですが本来は、今学んでいることが少しずつつながって、先の内容へと広がっていく面白さを持っています。
・図形の学びが、後の関数や解析につながる
・割合の理解が、統計や確率の土台になる
・計算の積み重ねが、より高度な考え方を支える
そうした「つながり」を知ることで、算数・数学の見え方は大きく変わります。
「今やっていることは楽しそうな未来へとつながっている」
このことをこどもたち自身に感じてもらうことが、本当の目的です。
そのために、この地図を作りました。