【こども技研web写真教室】焦点距離と画角ってなんだろう?

 レンズを変えると、同じ場所から同じものを撮っても、写真の見え方が変わりますよね?
 そのカギは「焦点距離」と「画角」にあります。

 今回は、レンズのしくみを使って、写真に写る世界がどう変わるのかをみてみましょう!


同じ場所から撮っても、大きさが変わる?

 たとえばカメラを三脚に固定して、同じ位置から1本の木を撮ってみましょう。

 広角レンズだと、木は小さく写って、背景がたっぷり入ります。

 望遠レンズだと、木が大きく写って、背景はギュッとせまくなります。

 この違いが「焦点距離と画角」のしくみです。


焦点距離ってなに?

 焦点距離(しょうてんきょり)は、レンズの中心からセンサーまでの距離のことです。
 焦点距離の数値が小さいと「焦点距離が短い」、逆だと「焦点距離が長い」といった言い方をします。

 この数字が小さいと、広く写せる「広角レンズ」。
 逆に大きくなると、遠くのものを大きく写せる「望遠レンズ」になります。


画角のちがいって?

 画角(がかく)は、カメラが写せる“見える範囲”のことです。

 焦点距離が短いと左右に広く写せる(=広角)、長いとせまくなる(=望遠)。

 だから、被写体の写る大きさも、背景の入り方も変わってきます。


図で見てみよう!

 こちらの写真を見てください👇 擬似的に再現してみました。
 広角は広い範囲が写って、太陽が小さく、道路が細いですよね。
 その一方、望遠では太陽が大きく、道が広く写っています。

  • 広角レンズ:小さく写るけど広く写る
  • 望遠レンズ:大きく写るけど狭く写る

 撮影では、どちらが正しいということはありません。

 「何を、どう見せたいか」に合わせて選ぶのがポイントです。

TIPS

 望遠レンズは遠くのものを大きく写すことができます。
 そう捉えるのが普通の感覚だと思いますが、写真を撮るときは「望遠をつかって(画角を狭くして)、メインの被写体以外を排除すると考えた方が、構図を取りやすくなるように思います。


スマホとカメラで比べてみよう!

 スマホでズームなしと2倍ズームで同じ場所から撮って比べてみてください。

 「写るものの大きさ」も「写る背景の広さ」も、かなりちがいますよね!

 上のコラムで書いたように、「被写体とその周囲のバランス」を感じてズームしてみてください。
 写真を撮る時の感覚が変わるかも? ^ ^


まとめ:レンズは「世界の見せ方」を変える

 焦点距離と画角を知ることで、「写真でどこをどう見せたいか」をコントロールできるようになります。

 「画角=写る範囲」なので、レンズを変えて「被写体を切り取る+どこまで周囲を入れるか」と言ったイメージです。

 1枚の写真の中に、自分の考えをこめてみましょう!

 このレンズの焦点距離は、写真の「遠近感」にも大きく関わってきます。

 次回は、パースペクティブ(遠近感)のふしぎについてみていきます📷

AIに描いてもらった、ちょっと意味不明なアイキャッチ画像。^^;