【こども技研web写真教室】📘やりたいこと別・カメラ設定早見表

 今回は、「カメラとレンズの仕組み」のまとめとして、実際に撮影するときに設定を変えるための早見表を載せます。
 最初に「超まとめ」、その下に詳細へと続きます。

カメラ設定早見表

やりたいこと別に、どんな設定をすればいいかをすぐ確認できます。くわしい内容は、それぞれの投稿で解説しています。

やりたいこと主なカメラ設定・工夫関連投稿リンク
背景をぼかしたいF値を小さく(開放)/望遠レンズ/被写体に近づく/背景を遠ざけるF値ってなに?
写真を明るくしたいISO↑/F値↓(開放)/シャッタースピード↓(遅く)露出のしくみ
動きを止めたいシャッタースピードを速く/明るくするためにISO↑やF値↓を併用シャッター速度
暗い室内で撮りたいISO↑/F値↓/シャッタースピード↓(必要に応じて三脚も)ISO感度
色がおかしい…ホワイトバランスを調整(プリセット or ケルビン値指定)WBってなに?
ピントが合わないAFモード(シングル/コンティニュアス)/手動ピント/ピント位置の確認ピントのひみつ

背景をぼかしたい

 背景がふんわりぼけた写真は、被写体を引き立てることができます。雰囲気もあって魅力的ですよね。

 そんな写真を撮るためには、被写界深度(ピントが合う範囲)を浅くするのがポイントです。

  • F値を小さく(開放)する
  • 焦点距離の長いレンズ(望遠)を使う
  • 被写体に近づく
  • 背景をできるだけ遠ざける(カメラ〜被写体:カメラ〜背景の比を大きくする)

TIPS
背景がごちゃごちゃしているときでも、ぼかすことで主役が引き立ちます。
近づきすぎるとピントが合いづらくなるので注意しましょう!


写真を明るくしたい

 暗く写ってしまった写真は、どんよりして見えることがあります。

 明るく撮るには、「ISO感度」「絞り(F値)」「シャッタースピード」の3つを調整します。

  1. ISO感度を上げる(明るくなる/ノイズが増える)
  2. シャッタースピードを遅くする(光を受け取る時間が長くなる)
  3. F値を下げる(絞り開放で光を多く取り込む)

TIPS
細かくいうと、
1. ノイズが気にならない程度までISO感度をあげる。
2. 手ぶれしない範囲でシャッタースピードを遅くする。 の順です。
被写体が静止しているなら三脚があると、さらに幅が広がります。


動きを止めたい

 走る人や動くものを止めて写すには、シャッタースピードを速くするのが基本です。

  • シャッタースピードを速くする(1/1000秒など)
  • その分、ISO↑/F値↓で明るさを確保

TIPS
普段から「このカメラだとISOxxxxまでノイズは気にならない」という感覚を掴んでおきましょう。
可能な限り止めたい時は、ISOをこの許容上限まであげてからシャッター速度をあげましょう
連写モードを使うと、決定的瞬間がとらえやすくなりますが、あとで大変かも。^ ^;


暗い室内で撮りたい

 暗い室内では、光が足りずにブレたりノイズが出たりしがちです。

  • ISO感度を上げる
  • F値を下げて光を取り込む
  • シャッタースピードを遅くする(ぶれに注意)

TIPS
このあたりすべてISO感度が関係します。自分が許容できる各カメラのISO感度を知っておきましょう。
許容限度は、画面で見るのと印刷するのとでも違うので気をつけましょう。


色がおかしい…

 写真が「黄色っぽい」「青っぽい」など、見た目と違う色になるときは、**ホワイトバランス(WB)**の調整が必要です。

  • WBをプリセット(晴れ/曇り/蛍光灯など)から選ぶ
  • マニュアルで色温度(ケルビン)を設定する

TIPS
複数の光源(屋内照明+窓の光など)があると、オートWBが迷うので手動が無難です。
手間がかかりますが、RAWで撮っておけば、あとでWBの変更もできます。


ピントが合わない

 ピントが合っていないと、どんなに明るくてもボケた印象になってしまいます。

  • AFモード(シングル/コンティニュアス)の確認
  • ピント位置(顔・目・主役)をしっかり指定
  • マニュアルフォーカスに切り替えるのもOK

TIPS
スマホなら、タップでピント位置を指定できます。
カメラの設定で「顔認識」「瞳AF」などがあれば活用してみましょう!
AFもMFも一番は慣れです。たくさん撮って慣れましょう。


おわりに

 「なんとなくうまく撮れない…」というとき、このページに書いてあることを思い出してみてください。

 最初は細かい設定が難しく感じるかもしれませんが、「やりたいこと」から覚えると、写真がどんどん楽しくなるでしょう。

 必要に応じて、それぞれの個別解説ページも見てくださいね😊

書いているひと : GENZO

 小学校理科の教科書や図鑑、ポスター等の写真を撮影しています。
 こどもや自然の、日常の一瞬を写真にすることが好きです。
 現場での撮影経験をもとに、写真の楽しさをやさしく伝えたいです。
 ブログで紹介した内容は、おためしラボで体験していただくこともできます。

カメラとレンズの仕組み