【こども技研の日記】「録音してみたら、音が見えた」

 今日、小さな研究員は、iPadの録音アプリを使って音を録ってみました。

 録音中の画面には、音に反応して波のような線が動きます。
 これは音の波形です。音が大きければ波の大きさが大きく、音が小さければ波は小さくなります。

 だけど、このことを教えてしまうのは、こども技研らしくありません。
 音を立てたら波が大きくなることに気がつかないかな・・・と見守っていました。

 すると、いろんな音を録音しようと、いろんな音を出していた小さな研究員が気がつきました。

「この波の高さって、音の大きさと関係あるんじゃない?」

 何気なく使っていたアプリの中に、思いがけず科学のヒントを見つけた瞬間でした。
 まだ「録音」という言葉すら知らなかった、小さな研究員がですよ。
 こどもって素晴らしい!!

 そのあとは、自分で小さな音、大きな音をだして、波がどうなるかを見ています。(*^^*)

 こども技研では、こんなふうに日常の中から「気づき」が生まれるように環境を考えています。
 あらかじめ答えを教えるのではなく、自分で観察して、自分で考えることを大切にしています。

 子どもたちは、好奇心で心の感度が上がっていると、ただ機能を使うのではなく、そこにある仕組みやルールを探ろうとするようになります。

 iPadの録音アプリを通じて、「音は見えるかもしれない」と感じた今日の体験が、次の探究への入り口になるかもしれません。^^

 まだ小学2年生なので「波形」といったことは全く伝えていません。
 だけど、何年も経ってもっと大きくなったら、この波を「波形」って言うんだと知るでしょう。

 いつかこどもたちが、

 「見たことあるぞー!」

ってなってくれたらうれしいなと思いながら、日々を一緒に過ごしています。(*^^*)

録音中の波形の動きを観察する様子。波の揺れと音の大きさの関係に気づきました。