こどもたちを研究員として扱う理由

こども技研で、こどもたちが研究員であるのは、自分の意思で未来へ進んでほしいから。
人に言われた眼の前のことをこなすだけでなく、自分の行きたいずっと先の未来を見てほしいから。

 学校の勉強は、目の前のことをこなしていくスタイルです。
 児童、生徒である子どもたちは、学校が決めた、集団のためのスケジュールに則って、目の前のことをこなすことを強いられます。

 だけど、それって面白くない。
 少なくとも、私は楽しくありませんでした。

 つまらないのではないんです。
 学校で習っていることはとても興味深いこと、楽しいことばかりでした。
 だから、もっと早く、もっと先へと進みたい!!という、超前向きな気持ちです。

 この気持ちを同じように持つこどもたちのために、こども技研では、こどもたち研究員一人ひとりのゴールを、研究員自身で決めます。(必要があればゴールの決定を大人がサポートします)

 自分で決めた目標は、与えられたものよりも、自分の力で進もうとする気持ちが強くなります。
 子どもたちに自立してほしい、色んなことを楽しんでほしい!
 そのためにこども技研では「こどもたちは研究員」です。

研究員成長のための基本方針

いわゆる塾とは全く違います

  • 一人一人が違っていていい。みんな一緒じゃなくていいのです。
  • 研究員の自習性を優先します。
  • 一人一人の希望を聞いて目標を設定します。
  • 大人の最初の役割は「研究員が学びたくなる環境作り」です。
  • 大人は教えません。小さな研究員と一緒に調べます、一緒に考えます。共感します。大人は先生ではなくパートナーです。
  • 大人は学ぶことの楽しさと独学の方法を伝えます。こども技研には学ぶことが好きな大人しかいません。
  • こどもであっても、「学ぶことは楽しい」と感じ「独学の方法」を身につければ、あとはひとりで進むことができます。

教えない理由 ↓↓↓ click

教えてもらって難しい問題が解決したとしても、それは、

  • まやかしの達成感が身につくだけです。自分では壁を超えていないのです。
    • そうすると、実力はついていないのに「実力がついた」気になってしまいます。
  • 教えられることに慣れてしまうと「自分で調べること、考えること」を止めてしまいます
  • 自分ですることを止めると「すべて他の人に依存=他の人のせい」にしてしまいます。
    • 他の人なんて変えられないのに、他の人のせいにしてしまうと、その人の成長は止まってしまいます。
  • 社会に出ると「答えがわからないこと」を解決する必要があります。答えがわからないので、誰も教えてくれません。
  • これらは、問題の解き方を教えているだけなのに、「わかった」「実力がついた」と錯覚させる教育現場によくあるケースです。その状態に慣れてしまった子たちは、大学や社会に入り、誰も教えてくれなくなる環境になると、自分では何もせずに、「教えてくれない」と言い訳をするだけになります。

 こども技研が教えないのは、

  • 「答えのない問いに自分なりの答えを見つけることができるひと」に育ってもらうためです。
  • だから教えず一緒に考えます
  • 答えが出たら一緒に喜びます。素敵な答えだったら一緒に感動します
  • こどもたちに必要なのは、こどもたちの気持ちへの共感です

「自分の力で自分の道を進んでいくことの大切さと方法を伝えること」が大人の役目ではないかと、こども技研は考えています。

研究員としての成長

 こども技研では直接的な教科の学習はしませんが、先に学ぶことはたくさん経験します。

 それは「ずっと先に目標を置いているから、知らなきゃならないことがたくさんある」からです。
 
 例えば、みんなでモノを作る時、「この部品が何個必要かな?一人何個ずつ作ったらいいかな?」というケースがあったとします。
 このようなことが年長さんや小学1、2年生でミッションの遂行に必要になると、将来学ぶ割り算や掛け算の先取りになります。

 手から落ちた物体が地面につく時の速度を求めるには、エネルギー保存の法則を使って二次方程式を解かなければなりませんが、小学生にでも遠慮なくその説明をします。
 そうすれば、現時点で理解できなくても、身の回りの現象は、学べば理論で説明することができることを知ります。

 難しそうに思いますよね。
 だけど好奇心の強いこどもは小学生であっても「その二次方程式を解いてみたい」と思います。そんな子はたくさんいます。その機会を与えれられていないだけです。

 他にも、「光はまっすぐにしか進めないのに、太陽の後ろにある星が見えることがあるんだよ。それは空間が太陽の重力で曲げられているんだ。光はその曲がった空間の中をまっすぐに進んでいるだけなんだ」といった話も、目をキラキラさせて聴く小学生はたくさんいます。

 今はまだ知識が足りなくて難しいから理解できなくていいんです、興味を持つ心、チャレンジしたい気持ちそのものが素晴らしいことです。
 そうしたことが理解できなかったり、解けなかったら、自分の力が足りないと自覚できます。「できるようになりたい!」そんな気持ちが子どもが本来持っている前向きな気持ちです。

 学問は、先に座学ではなく、先に実践から学んだ方がより楽しく、より身につきます。
 これは当然なんです。本来、自然科学の学問は身の回りの環境を理解するためのものなのですから。
 
 学校の授業の予習をするように、座学としての予習をすると、後から受ける学校の授業が「もうやったからつまんない」になります。
 だけどもっと先に目標を持った実験や研究の中での先取りをした後での授業は、「あ!あのことだったんだ!」と前向きな気持ちで取り組みやすくなります。

 数学、物理、化学など生活に密接しているものは、じゃんじゃん実践で先取りします。

 こども技研で興味を先取りして、学校でしっかり学ぶ

ずっとずっと先を見て、
楽しく進む。
 自然に学力もついてくる。

 それがこども技研の研究員のスタイルです。