所長のような人の挨拶

学ぶことへの思い

 すべての学問のスタートは好奇心から始まっていると思います。
 好奇心を満たすために、観察し、推測し、考察し、実験し、判断する、こうしたことが学問の始まりだったのではないでしょうか。

 学問というものは自らが自発的に行うものです。教わるもの、させられるものではありません。
 ですが、今の学校教育では、子供たち自身が自分の意思で、自分のペースで学ぶことはほぼ不可能です。

 現代の子どもたちは、その持つものの多くを「学校の成績」というモノサシで計られてしまいます。
 そのモノサシのために、学校も、指導される多くの児童・生徒たちも、学問の本当の楽しさと大切さを見失っている気がします。

 私は高専という学校で電気工学を学んでいましたが、経験とともに興味が変わり、高専を中退し大学へ進みました。
 大学では海洋学に関することを専攻しました。

 自分が好きなことを自主的に学ぶって、なんて楽しいことなのでしょう。高専を中退して進んだ大学での経験はとても実りあるものでした。

 楽しいと感じることを学ぶことは、本当に心から楽しいのです。

 そしてひとつのことを、自分の意思でしっかり学ぶことができれば、他のことの学び方や楽しみ方もわかってくるのです。

 私は理科系のことが好きな子供のために、学問を楽しむきっかけになる場所を作りたい

 学ぶための方法と学ぶことの楽しさを知ることは、目の前の成績のためだけでなく、その子の人生の幸せにつながると信じています。

 これが、こども技研創立の強い思いです。

GENZO YASUOKA