
まず結論から書きます。理由は大きく3つです。
- シンプルでわかりやすく、初めての人に向いているから
- ハードとソフトがappleによる一体設計で、信頼度が高く、長く使える、使えるソフトウェアが無料で最初からついているから
- 全体のシェアは低くても、特定のジャンルではとても使われているから
特に3の特定のジャンルが、こども技研ととてもマッチしているのです。
ひとつひとつ説明していきますね。主にシェアのあるWindowsのパソコンとの比較になります。
説明している人の経歴を書いておきます。Windowsは前身のMS-DOSから、Macは漢字Talkから、どちらも業務とプライベートで35年程度使っています。両方の良さも困ったことも知っています。
Macは全体の設計が、シンプルでわかりやすく、初心者に最適
Macをつくったスティーブ・ジョブズは、日本の禅に興味を持つようにシンプル・ミニマルを好む人でした。
彼の美学が反映されたMacは、セットアップも簡単。使用を始めてからの各種の設定も、すぐにどこにあるか把握できるような綺麗な設計です。
取扱説明書がなくても、なんとなく使えるのがMacです。
「調べなくてもわかりやすい」ことは、初心者にとってとてもありがたいことです。
初心者の方は「なにがわからないかすらわからない」状態になるのですから。
一方のWindowsはバージョンがあがるにつれて機能が増えて、今ではセットアップすらカオスなことになりました。
全くの初心者の方は、必要になるアカウントの意味すらわからないでしょう。
Windowsも2000、XPの頃はもっとシンプルで使いやすかったのです。
追加追加で膨れ上がったので、初めてでは何を触っていいのかすらわからなくなっていると思います。
Macは、3歳くらいの子供でも「電源を入れて、ソフトを起動して、絵を描いて、保存して、電源を落とす」というようなことができるくらいにシンプルなのです。我が子や同僚の子どもたちでの実話です。
それにMacを作っているのは、iPhoneを作っているappleです。
だからMacはiPhoneととても相性がよく、一緒に使うととても便利なのです。
スマホのシェアはiPhoneがNo1です。
iPhoneを使っていたら、初めてのパソコンは、よりmacがよいと思います。
便利に長く便利に使えるmac
Macはapple社が、ハードウェアもOSも全て設計・製作しています。
だから双方の相性は抜群で、高いパフォーマンスを見せます。
価格だけを見ると高く感じるかもしれませんが、Windows PCを同等の処理能力・表示能力を持ったCPUやメモリ、ディスプレイで揃えると、同等以上の金額になります。
しかもmacは、Windowsには標準ではついていない、ワープロ、表計算、プレゼンテーション、楽曲制作、映像編集、写真管理・編集、等のソフトウェアが最初から無料で付属しています。これらは、「エクセルやワードでなければダメ」のように特定のソフトウェアを指定するのでなければ、十分に使えるものばかりです。
一体設計、かつ品質管理をしっかりされているので、Macは長く使えます。
動画編集など高い処理能力が必要な作業でなければ10年くらいなら普通に使えます。
道具は長く大切に使いたいですよね。
Macが得意な3つの分野
クリエイティブ系に強い
Macはその成り立ちから、クリエイティブ系の方がメインに使っていました。
今でもクリエイティブ系に強いことはかわりません。
特にいいのはディスプレイです。
Macは標準で比較的正しい色できれいに表示できるディスプレイがついています。
写真や映像、イラストなどアートな分野では、色が正しいということはとても大切です。
こども技研の業務でも、写真を触る時はMacしか使いません。
開発系にも強くなった
MacのOSである「macOS」は、UNIX(ユニックス)という歴史ある高性能なOSをベースにしています。
UNIXはもともと、研究機関やサーバー、科学技術分野で多く使われてきたプロ向けの仕組みで、**「安定して動き続ける」「シンプルで一貫性のある構造」**が特徴です。
MacではこのUNIXの良さを活かしつつ、初心者にも扱いやすいインターフェースに仕上げられています。
そのため、プログラミングや開発、研究に適した環境としてシェアを伸ばしています。
こども技研でも、エクセルのマクロやAccess以外は、開発もMacになりました。
研究分野でも使われるMac
Macは、理工系の大学や研究者のあいだでもよく使われています。こちらも理由はmacOSがUNIXベースであることです。
UNIX(ユニックス)は、もともとサーバーや研究機関向けに開発された、高い安定性と信頼性を持つOSの元祖のような存在です。
Macでは、そのUNIXの構造をベースにしながら、見た目も操作もシンプルに整えられており、研究用ソフトやプログラムの作成と動作にも強いのです。
たとえば東京大学では、学生の8割がMacを使っています。東大の駒場キャンパスでは学生が触れるパソコンはすべてMacで統一されており、情報教育の基盤にMacがあるというのは象徴的です。
海外の映画やドキュメンタリーで、研究者の机にもMacが置かれているシーンを見かけることが多いですよ。
こども技研でのMacの使い方
こども技研は、パソコン教室である以前に、本業がスタジオなので、写真の編集や加工、ホームページのデザイン・制作・管理、会計業務など、すべてのことにMacを使っています。
その仕事で使っているMacをそのまま、生徒である研究員のみなさまにも使っていただいています。
プロと同じパソコン環境で、最大同時2名という少人数制、とっても広いパソコンデスクで、ゆったりと触って楽しく学んでください。
こども技研では大人だけでなく、小学生にもMacを開放しています。
小学生は最初はiPadですが、アルファベットを覚える頃から、ゆっくりMacをパソコンとして触っていきます。
だけど、こんな方はMacじゃない方がいいです
Macにはたくさんの利点がありますが、すべての人にとって最適というわけではありません。以下のような方には、MacよりもWindowsのほうが適しているかもしれません。
- 仕事や学校でMicrosoft Officeの特定の機能や互換性が重視される方(とくにExcelの高度なマクロなど)
- 一部のWindows専用ソフト(会計、CAD、医療系など)を日常的に使う方
- 組織全体がWindows環境で、Macにすると業務効率が落ちてしまう方
- 自分の使い慣れた環境を大きく変えたくない方
※ただし、Microsoft 365でもマクロを使わず、Accessも使わない方であれば、Mac版でも十分に使用可能です(レイアウトのずれが多少出ることがあります)。
こども技研では、「Macじゃないとダメ」とは考えていません。だから、上記のような方には、引き続きWindowsをおすすめします。
まとめ
Macはマイナーですが、質を見るととても良いものです。
・上にあげた3つのジャンルでパソコンを使いたい方、
・人と同じじゃなくていい初心者の方、
そして、「これから何かを始めたい」「まずは使ってみたい」「今ある環境にこだわらず新しい体験をしたい」方にとって、Macはとてもやさしく、力強いパートナーになると思います。
こども技研は、クリエイティブやサイエンス、テクノロジーに強いMacで、みなさまに学びの場を届けていきたいと思っています。