
インターネットが生活の中に根づいて、ずいぶん時間が経ちました。
ネットの世界で調べごとをする際の方法も、ずいぶん移り変わりを見せました。
今回はこれらの変化を、お店、企業などの情報を提供する側から考えてみます。
■検索エンジンから始まったインターネットの情報収集
インターネットで調べごとをする時、最初は「検索エンジン」がメインでした。
最も最初は「検索」すらほとんどできず、Yahooのカテゴリに登録されることが大切な時代でした。
その後、検索エンジンがホームページを実際に巡回してキーワードを収集し、検索された語句に応じて検索結果を返す、現在の検索エンジンのスタイルがでてきました。
だからこの時代、ユーザーに見てもらうには、検索した時に上位にページが表示されるようにする「SEO対策」が大切だと言われていました。
今でも大きく見るとその流れは残っています。
■SNSと動画の時代、ホームページの存在感が薄れた
スマートフォンの普及とともに、SNSが急激にシェアを伸ばしていきました。
それまでインターネットは、ある程度のスキルを持った人たちの世界でしたが、SNSはその世界を、ごく普通の人たちへと一気に広げたのです。
TwitterやInstagramなどのSNSは、同時に「画像を使った情報発信」を一般化させました。
それまでは画像はデータが重く、主にテキスト中心の情報が主流だったのです。
さらにSNSは「インフルエンサー」という存在を生み出し、人々の情報の受け取り方にも変化が生まれました。
「調べて探す」から「流れてくる情報を受け取る」スタイルへ──その流れが一気に加速したのです。
ある意味で、インフルエンサーは現代のマスメディアのような存在です。影響力を持つ一部の発信者が、多くの人に一方的に情報を届けるという点では、テレビや新聞と似た構造を持っています。
インフルエンサーはフォロワー数が多ければ、それだけで発信内容に説得力があるとみなされ、情報の正確さよりも「誰が言っているか」が重視されるようになりました。
もちろん、こうした発信方法は、うまく活用すれば大きな影響力になりますが、情報の多様性が失われたり、発信の質が一部に偏ったりするリスクもあります。
このようにして、情報の流れは多様性を持ちながらも「受け身」になっていきました。
必要な情報を自分で探しにいくよりも、「タイムラインに流れてくるものを見る」というスタイルが、主流になっていったのです。
さらに、YouTubeやTikTokといった動画メディアの台頭により、文字で伝えるブログやホームページは、どんどん読まれにくくなっていきました。
みなさんも、YouTubeのショート動画やInstagramのフィード、TikTokなどで、いつのまにか時間を溶かしてしまった経験はありませんか?
ホームページで丁寧に文字の情報を発信しても、それを読んでもらえるのは一部の人たちだけ。
そんな「読まれない時代」が、すでに始まっていたのです。
■AIの登場で検索の仕組みが大きく変わった
しかし、インターネットの世界は技術の進歩が早いのです。
いま、ChatGPTやPerplexityなど、AIによる検索が一般的になりつつあります。
SNSに夢中だった若年層が、今では話し相手としてAIを使う時代が始まったのです。
AIはページ内の情報をすべて読み取り、必要な部分を要約してくれます。
つまり、情報が多いほど、AIは的確な答えを返すことができるのです。
「読まれないかもしれないから省略する」のではなく、「丁寧に残しておくこと」が、未来の読者やAIに届くようになります。
ホームページを読むのは人間ではなく、大量の情報を処理できるAIが読むのです。
人間は、AIがまとめた内容を読むのです。
■ホームページは「記録」から「資産」へ
SNSでは、情報はどんどん流れていきます。
でもホームページなら、その情報はずっと残せます。
AIはページ内の情報をすべて読み取り、必要な部分を要約してくれます。
つまり、情報が多いほど、AIは的確な答えを返すことができるのです。
活動の記録、作品の背景、あなたの想い──
それらすべてが、これからの時代には“価値ある情報”として機能していきます。
「伝える」ためのホームページから、「情報を蓄えておく」ためのホームページへ。
その意味が変わろうとしているように感じます。
企業、店舗の経営者の方は、今が見直すチャンスかもしれません。
SNSだけで上手くいっていても、あっという間に時代が変わる可能性があるのです。
「SNSで知り合いと繋がるより、AIと話す方が楽しい」
そんな人が何かを調べる時、最初にすることは何になると思いますか?
「なるほど…でも自分で作るのはむずかしそう」
「文章なんてどう書けばいいか分からない」
自分で作ってみたい方には、こども技研の大人の部でしっかり応援します。
「ホームページを自分で管理できるようになる!」というゴールを、いっしょに目指しましょう。
「ちょっと難しいな…」という方には、制作そのものをおまかせいただくこともできます。
あなたの想いや活動を丁寧に受け取り、ホームページというかたちに仕上げます。
どちらの道でも、「整えておくこと」には大きな意味があります。
このタイミングで、いちど一緒に考えてみませんか?