少し前のブログで「身近な植物の観察」をしました。
今回は、その続きのようなお話です。

どんぐりの観察と撮影
この日の小さな研究員の希望は、先の日記のように「写真を撮って調べたい!」でした。
前回は一眼レフで撮ろうとしたのですが、今回は趣向を変えて、各研究員が所有しているiPadで撮ることを提案しました。
「顕微鏡や望遠鏡で覗いた絵を写真で撮ってみいひん?」
「じゃあどんぐり!」
とのことで、早速ラボの前に落ちているどんぐりを拾ってきました。そこまでが、上の画像です。
で、それを写真にするには、「コリメート法」という、簡単にいうと「顕微鏡の接眼レンズにカメラを引っ付けて撮る」方法を使うのですが、これがなかなか難しい。

何枚も撮影して、ようやくどんぐりの姿をカメラで捉えることができました。^^
こちらが研究員が撮影した写真です。

望遠鏡で木の葉の写真を撮ってみる
次は望遠鏡で写真を撮ることになりました。
これはさらに難易度があがります。相当難しいです。ちょっとでもiPadが望遠鏡に当たると、視界がずれてしまうからです。
最初は大きく捉えて狙います。画面中央の接眼レンズに当てるのです。



だけど、何度もチャレンジするうちに、なんとか撮影できました。
こちらは研究員撮影の写真です。

双眼鏡を持って野鳥探し!
次に研究員は「鳥の写真を撮りたい!」と言いました。
野鳥好きの方ならご存知のことですが、鳥の撮影ってとても難しいのです。
こども技研には、鳥を撮るための機材もありますが、まだ小さな研究員にはとても無理なものです。大人でも経験を積まないと全く撮れないのですから。
なので私は、双眼鏡を手渡しながら言いました。
「まずは、鳥の姿を見て、どんな鳥がいるか調べるところから始めてみいひん?」
すると研究員は、えがおで「うん!」と言ってくれたので、一緒に外へ行きました。
時間は夕方の4時半、陽はかなり落ちていて少し暗く、私には「姿で判別するのはむずかしいだろうな」ということはわかっていました。
だけど、これも経験です。
歩いていると、いろんなところから鳴き声がします。
だけど、多くの人は気にも留めないので、鳥が鳴いていることを意識しないのです。
このときの研究員もそうでした。
「鳥、いっぱいおるね」
「?」
「こっちやあっていで鳴いてる」
「!」
一度気がついてしまうと、あとは自然に気がつき始めます。
研究員は、鳴き声のする方へ双眼鏡を向けます。

葉が茂っている木では、なかなか姿は見えません。
しかも、近寄っていくと、飛んでいってしまいます。
だけど、何度もチャレンジするうちに、少しだけ姿を見ることができました。
「見えた!いた!」
「どんなのだった?」
「?」
「カラスより大きかった?」
「小さかった」
「スズメとは?」
「スズメより大きい」
「ハトは?」
「おんなじくらい」
「ハトと比べたらどう?」
「ちょっと細かった」
私が質問しているのは、一瞬しか見えなかった映像を、言葉にして頭で記憶するためです。
鳥がいるのが明るい場所なら色も聞きますが、残念ながらシルエット的にしか見えませんでした。
「寒くなってきたし、ラボに帰って調べようか?」
「うん」
図鑑を使って調べてみる
ラボに帰ってからは、図鑑で同定作業です。(聞きなれないかもしれませんが、「同定」とは「種を突き止めること」です)

正直言って、あのシルエットだけで同定するのは、ある程度鳥を知っていないと無理な作業であることはわかっていました。
だけど、「こうやってやるのよ」ということを、体験してもらいたかったのです。
「ハトと同じくらいの大きさ」
「地面じゃなくて、木の上にいる」
「体を起こさず少しかがみ気味」
これだけの情報を持って探しましたが、やっぱり「これだ!」というのは難しかったのでした。
そこで私は提案しました。
「鳴き声覚えてる?」
「うん」
今は、鳥の鳴き声も種類ごとに聞くことができます。
私はいくつかの種類の鳥の声を聞いてもらいました。
「どれかな?」
「あ、これ!」
「じゃあ、ヒヨドリだね!」
ヒヨドリはきっと今までに見てるよと伝えてもピンときていない様子だったので、図鑑で調べてもらいました。



今回の研究員は、夏の自然観察でシオカラトンボの名前を覚えました。
今回のヒヨドリも、ずっと忘れないでいてくれるでしょう。
次はどんな鳴き声が聞けるかな?(*^^*)
こども技研では、プログラミングやものづくりだけでなく、自然を観察すること、ふれあうこと、考えることも大切にしています。
みなさんも、少しだけ身の回りの音を気にかけてみませんか?
鳥って、案外いろんなところにいるんですよ。

