【こども技研web写真教室】シャッター速度ってなに?

AIが描いてくれたちょっと怪しいシャッター速度説明のイラスト。笑

カメラの「シャッター速度」は、どれくらいの時間、光をカメラに入れるかを決めるしくみです。

シャッターが「パシャッ」と開いて閉じる、その“開いている時間”のことを言います。



🏃‍♀️ シャッターの仕組みをカメラで見てみよう

 実際にシャッターが動く様子を、フィルムの一眼レフで見てみます。

 最初はシャッター速度1/8秒です。1/8秒だけ、光がシャッターを通過すると言う意味です。
 動画で見てください。

 速くてどう動いているのかよくわからないですね😅
 次は同じシャッター速度1/8秒をスローモーションで。1/8倍速です。

シャッター速度1/8秒の動作を8倍スローで

 最初に右の上で指が動いているのは、シャッターを巻き上げているからです。
 シャッターはゼンマイでチャージされて、シャッターボタンを押すと動き出す感じです。
 シャッターは、最初に動く先幕シャッターと後から動く後幕シャッターの2つで構成されています。

 8倍スローだとシャッターの動きが分かりますね。
 シャッターを切った後、最初に先幕シャッターが上がっていって光が入ってくる状態になります。
 次に、光が入った状態を防いでいくように、後幕シャッターがあがってきます。

 この先幕と後幕の隙間時間が、光が入ってくる時間(シャッター速度。露光時間とも言います)になります。


🏃‍♀️ シャッター速度を変えてみよう!

 シャッター速度は変えることができます。
 では実際に変えてみましょう。シャッター速度は、1/2、1/8、1/60、1/1000の順です。

 速度の違いが分かりましたか?
 1/1000秒だと、動いたのかどうかわからないくらいですね😅

 このシャッター速度の違いで、中に入ってくる光の量がかわることを、想像できたでしょうか?


🏃‍♀️ シャッター速度で何が変わるの?

簡単にいうと、写真の中の“動き”が変わります

  • シャッター速度が速いと…動いているものが止まって写る
  • シャッター速度が遅いと…動いているものがぶれて写る

🔍 たとえばこんな写真

  • ボールを投げた瞬間
    • → 速いシャッター:ボールが空中でピタッと止まってる 
    • → 遅いシャッター:ボールがびよ〜んと線になってる
  • 水が跳ねた瞬間
    • → 速いシャッター:水の粒が一個ずつ見える 
    • → 遅いシャッター:水が流れてるみたいに見える

💡 シャッター速度であそんでみよう

 カメラによっては、「シャッター速度を変える」設定ができるものもあります。

 スマホでもアプリや設定でできることがあるよ!


🧪 使いどころの例

  • こどもが走っている → 速いシャッターで止めて撮る
  • 室内や夕方の明るさが足りないとき → 遅いシャッターで明るく撮る(※手ぶれ注意)

 だけど、ブレてたらダメってことはなくて、それも表現です。写真を含めてアートは、自分が好きかどうかで楽しんでいいですよね!

TIPS

 止めて撮る場合、動いているこどもなら1/500以下、日常のゆったりした時間なら1/125以下、「はいチーズ」で撮るような止まってくれる写真は1/60以下くらいでおおよそ撮れます。安全圏ならこの半分で。


🌟 おまけ

  • 夜に光で絵を描く「光の軌跡写真」は、シャッター速度を遅くすることで楽しめる!
  • それは、光が動いている間、ずっとシャッターが開きっぱなしだから。
  • カメラを動かさずに、しっかり持つか三脚を使ってください。

📘 まとめ

 シャッター速度を変えるだけで、写真の“動き方”が変わります。
 どんなふうに写したいかを考えて、ぴったりのシャッター速度を選んでみてください!

 次回は、明るさを決めるもう一つの仕組み「絞り」についてです!

あとがき

 今回使ったカメラは、ニコンの古いフィルムの一眼レフでFEという機種です。
 私が高校生の頃に祖父から譲り受けて使っていました。
 そのまま形見になってしまったので、今ではもう使わないのですが保管していたものです。
 10年ぶりくらいにシャッターを切りましたが、無事動いてくれました。
 ほとんど何も手伝ってくれない、とてもシンプルなカメラですが、私の写真の原点です。