夏が始まりセミたちのにぎやかな声が聞こえる季節になると、夕方からはセミたちの羽化の時間です。
もうすぐ日がくれると感じ始める6時から6時半頃には、第一陣のセミの幼虫たちが地面の穴の中から這い出て、近くの木を、木がなければ何かを、登り始めます。
どこまで登るんだろう?見ているとそう感じますが、多くは手が届くくらいの高さで止まります。だけどたまに木のずっと先、枝の方まで行ってしまう幼虫もいます。探究心旺盛なのでしょう。落ちるなよ〜。^^
木に止まってからしばらくすると、時間でいうと8時頃には羽化が始まります。羽化は背中が割れて、白い成虫があらわれるところから始まります。
羽化の始まりは、体を下に伸ばすところから。この時はまだ羽は折りたたまれたままです。おお!つぶらな瞳!^^
そこから、よっこらしょ!と体を、腹筋をするような感じで起こします。
足が届いてほっとします。下を向いたまま、そのままで終わってしまうかわいそうな個体も見ることがあるのです。この個体は大丈夫でした。がんばれ!!
しっかりつかまることができたら、そのまま羽を伸ばします。
羽は重量で自然に伸びるのでしょうか、それとも伸びるようにしているのでしょうか。
少し緑がかった白い羽根がゆっくりと伸びて行きます。
しばらくすると、白い羽根はしっかりと伸びました。セミらしくなりましたね。^^
そうそう、写真下の数字は撮影時刻です。
ここからは朝までこのままじっとしています。体が固まるのを待っているのでしょう。
白い羽根は時間とともに、クマゼミらしく透明になっていきます。
その透明になる過程がとても美しいのです。
上とは違う個体ですが、どうぞご覧ください。
虹色に光る羽根は本当にきれいで幻想的です。
だけどこの綺麗な色を見ることができるのは数時間です。
鳴き声がにぎやかすぎて可憐という表現からは程遠いクマゼミですが、この時期は華奢で可憐で妖精のようです。
セミの羽化は、セミの抜け殻がたくさんあるところで、夜の8時前後に行くと見ることができる確率は高いです。少し早めに行くと木をのこのこ登る幼虫にも会えます。
カブトムシ採りよりずっと簡単なので、お子様と一緒にぜひ見に行ってください。
図鑑の写真で見るのと、生で見るのとは全く別物です。
くやしいですが、写真では表現しきれません。写真が本職のものがいうのですから、間違いないと思います。(^^;
ぜひぜひ、お子様と本物をご覧ください!!