少し前の日記の最後で、ほんの少しだけ触れた地球ゴマが、現在研究員に人気です。
こども技研にある地球後はこれです。

地球ゴマとは、50年くらい前にブームになった玩具です。
小さかった私も夢中になって遊びました。
当時は日本製でしたが、もう作られていなく、現在は海外製です。
この地球ゴマはいろんなことができます。youtubeから紹介します。
教室的に見る「地球ゴマ」の位置づけ
こども技研では、地球ゴマを、「現象に出会うための道具」として使っています。
先に理屈を教えることはしません。
まず、回す。
触る。
思った通りに動かないことを体験する。
この順番を大切にしています。
何を学んでいるのか
地球ゴマで起きているのは、回転しているものは、急には向きを変えられないという自然界の性質です。
専門的には「ジャイロ効果」「角運動量保存」と呼ばれますが、ラボでは、その言葉を使いません。
- なぜ倒れないのか
- なぜ押した方向に動かないのか
- なぜ急に倒れるのか
この「なぜ」を、頭ではなく手と目で先に経験します。
最初は「おもしろい!!!」で十分です。
なぜ説明を後回しにするのか
- 説明を先にすると、子どもは「答えを聞く人」になります。
- 体験を先にすると、子どもは「確かめる人」になります。
地球ゴマは、見た瞬間に不思議が生まれる道具です。
だからこちらが教えなくても、何度も回したくなります。
その状態を、学びのスタート地点と考えています。
子供たちは、自然にいろいろな回し方を考えて、どうやったらできるかを探ることを楽しんでいます。
最後に説明をしないわけ
それは、研究員の未来へのサプライズプレゼントです。
地球ゴマは、「ジャイロ効果」を使った玩具です。
ジャイロ効果から発生したジャイロセンサーは、は、飛行機や船、現在だとドローン、スマホの中でも使われています。
こんなことが好きな子供たちは、いつかそれらのことを知ります。
その時に「あ!あれだ!」と思い出して欲しいのです。
今、「角運動量保存」の説明を、いくら簡単にしても、すぐに忘れてしまいますから。
こども技研として大切にしていること
地球ゴマとの時間で大事なのは、上手に回せたかどうかではありません。(だけど、回すのはどんどんうまくなりました。指を使うことが上達するからです)
- 不思議だと思ったこと
- 何度も試したこと
- うまくいかなかった時間
それ自体が、学びです。
教室では、知識を詰める前に、自然のふるまいに出会う時間をつくっています。
そして、そのふるまいが広がるように、やんわりと研究員を誘導しています。
ただこれって、「遊んでいるようにしか見えない」のが、教室としては悩みです。ちゃーんと学んでるんですよ!笑


